最近のマンションに敷かれている床に塗布されているのは非常に薄い薬剤の膜だから、毎日行ったり来たりするだけでもへこんだり、外から入ってきた砂粒でよく見ないと見えない傷は避けられないのです。最近もてはやされている木材のフローリング床。汚れがこびりつきにくく、キッチンなどの水廻りでも、どんな場所でも思い通りに取り入れられるのがうれしいと考えられます。いわゆるフローリングは天然木で作られているものもあるので、尖ったものとぶつけたり大きな家具を移動させたりすると傷がつきます。居間など場所によっては、かなり隠しづらいと言えます。マンションの中でとても傷みがすすみ老朽化の早い「床（フローリング）」こそ、新築時の状態のほかに、使いながら維持することが必須だと思います。床材の全交換とあきらめるのではなく、シミの周囲の補修で十分なケースは過半数を超えます。フローリングのシミ補修は他のキズ補修に比べて長くかかりますが、かかるお金は取り替えの半額もかかりません。フローリング床や柱の小さな凹みキズやスリキズの補修には「かくれん棒」という補修剤だと思います。塗布すればフローリングや家具のちょっとした傷が分からなくなり、手軽に補修することができるんですよ。この10数年でフローリングを取り入れた新築マンションができていて、だからリペアができる工務店も増加しています。さらに、一昔前よりリペア代が低価格になっているというのは確かです。小さなすり傷で広範囲に広がっていなければ、市販の補修ペンを用いるのが何よりも近道です。いろいろな色がセットの時もあり、重ね塗りによって理想の色にすることができます。純粋な無垢木材は“生きている”と言っても過言ではありません。ですから、どうしようもない場合は別にして、施工後まもなく補修することは考えず、少なくとも季節が変わるまでは経過観察をしてから補修したほうが得策です。たんすなど重量のある家具の置き場所を決めるときに注意すべきポイントがあります。数年にわたって、重みが集中する床の設置面に、傷がうまれることが避けられないからです。リペアのプロフェッショナルの話では、プロが使う道具と私たちが使う道具は本当に違うのか質問したら、「さほど違いはない」との答えを耳にしました。気にならない程度のキズなら、ホームセンターのＤＩＹコーナーでいわゆる「床材用補修カラーや補修用ツール」が購入できますので、色を見て選択し、自分の力でキズのリペアすることをお勧めします。専門業者がもつ能力によって床のリペアの仕上がりには雲泥の差ができます。プロの知識にも注目し、発注する専門業者を最終決定するようにしましょう。この数年ＤＩＹショップで修復セットが手に入ることからもわかるように、“木材でできた床や家具のキズを直すこと”はありふれたＤＩＹのひとつと思われています。キッチンの床に少々のへこみや傷が残るのはいたしかたないとしても、無視できない程度になったらリペア補修のプロフェッショナルに補修工事を頼んで素人では手におえない傷は補修しましょう。